どうも、らいあんです。
今回は何もない個人にファンが生まれ、競合を差し置いて圧倒的に選ばれるための要素について解説してみようかなと。
ディズニーのテーマパーク戦略を例に人が集まる商売の戦略について考察してみます。
メディアを使った情報発信に活かせばそのままライバルを蹴散らして圧倒的に選ばれるポジションに立つための要素がテーマパークビジネス戦略にたくさん眠っています。
20歳で人生初のディズニーリゾート
僕は20歳になって初めてディズニーリゾートに行きました。
うん。
多分「リゾート」の方だと思います。
えっと、タワー・オブ・テラーとかがある方です。
ぶっちゃけどっちリゾートで、どっちがランド?シー?なのかよくわかっていません。
というか今だに何がどう違うのかもよく知りません。
(あなたがディズニーファンだったらゴメンナサイ。)
当時、同じ職場だったディズニーオタクとディズニー廃人とディズニーマニアに囲まれて連行されました。
「まだ人生で一度もディズニーに行ったことがない」
と暴露するとまるで人間に紛れたゴリラを見るような目でビックリされました。
「人生7割は損してる」
と言われてあっという間にディズニーに行くスケジュールが決まったんです。
あれよあれよと予定が決まり、当日。
ディズニーの世界へのゲートをくぐった時、衝撃を受けましたね。
「チケットを確認します」とスタッフさんに見せて入った途端、
「え?」
と口に出してしまいました。
なんというか、別世界に足を踏み入れたような気持ちになったんですよ。
絶対にココは日本ではない。
というか海外のようなそうでもないような。
いわばファンタジーの世界に引き込まれたような感覚でした。
アラジンのジーニーが声をかけてくる。
しかも本当にツボが動き出しそこからジーニーが魔法をかけてくる。
トイストーリーのゾーンに足を踏み入れればまるで自分がおもちゃになって小さくなってしまったかのような感覚がしてしまったり。
とにかくどこに足を踏み入れてもそれぞれの「世界」に引き込まれていったんです。
現実を飛び越えて、異世界にワープしたような気持ちでした。
ディズニーの世界に飛び込んで感じたんですが。
「夢を見せるチカラ」が半端じゃないです。
現実の悩みとかそういう細かいことはすべてぶっ飛びます。
その世界にいる間、一緒に行った友人たちとは一切日常の不満の話とか出てきませんでした。
目の前を味わい尽くすので精一杯。
で、帰りにゲートをくぐった途端、「また明日から仕事だね」みたいな現実に引き戻されて。
テーマパークの中でもこの「夢を見せる力」はディズニーとUSJは特にずば抜けていると感じました。
違う世界へ連れていってくれる感覚。
現実は不況真っ只中だったり、ニュースでは暗いニュースが流れていても、ディズニーに足を踏み入れた瞬間、それらすべてを忘れるほどの夢を体験できる。
この夢を見せる力というのが半端じゃない。
ディズニーの根底にあるのは「物語・ストーリー」
で、どのアトラクションに行っても思ったんですけど「状況説明&場面設定」が凄まじいです。
「これから僕たちは何になるのか」
「どんな状況にあるのか」
「これから何が待ち受けているのか」
というストーリーに強制没入させられます。
いわば世界観への没入感をすごく大事にしているからこそ「その世界にたっぷり浸かれる」ということです。
それを下支えしているのがストーリー。
アラジンのとあるシーン。
トイストーリーのとあるシーン。
それを「イメージ通りであるかのように再現」するからこそ物語に引き込まれています。
で、いつのまにかそのファンタジーの世界に引き込まれ、まるで自分自身がその世界の登場人物になったかのように錯覚させられます。
ストーリーに参加させられたという体験ですね。
WEBメディアにどう応用できるのか?
ディズニーで感じたのはとにかく「夢を見せる威力」です。
夢を見せられると人は元気になるし好きになるし、何度も通いたくなる。
いわば、ファンタジーを見せる、という感じでしょうか。
「こうありたい、こうなりたい、こういう自分でいたい」という憧れを見せる。
いわば「自分とは違う人のストーリーを追体験してみたい」という欲求でしょうか。
人が映画を見たり、小説を読んだり、ドラマを見たり、ゲームをしたり、旅に出ていろんな体験をしてみたり。
人は根源的にそういう「体験・ストーリー」を求めているんじゃないかなと。
ビジネスでは人は商品を買わない。ベネフィットを買う。
という言い方をしますけど。まさにそれだなと。
WEBメディアで言えば「コンテンツ」が商品だとすれば、僕たちがやるべきことは「悩み解決」です。
これは本当にその通り。
人が情報を検索する理由は「何か解決したい悩みがあるから」ですしまったく疑いようのない事実です。
ただ、悩み解決に全振りして熱心に発信してもどうしても競合との差別化が難しくなるんです。
いわば「埋もれてしまう」んですよね。
例えばコンビニって便利ですよね。
じゃあ、ある通りにセブンイレブンが10軒ズラーっと並んでてもぶっちゃけどれでもいいじゃないですか。
近いから、店員が可愛いからとかそういう理由でなんとなく選ばれるだけです。
検索結果とかまさにそんな感じだと思います。
どれも同じようなコンテンツを同じように書き換え、同じようにならべ、同じような結論に辿り着き、同じようなまとめ方をしている。
いや、医療情報とかの命に関わる情報とかは信用性の方がもちろん大事だと思います。
けど、僕たち情報発信するものにとって「他と同じ」と思われたらもうオワリなんですよ。もう二度と見向きされないわけで。
いわば選ばれる理由がない。もっと質がいいところ、もっと専門的なところ、もっと権威があるところが選ばれるだけ。
そうやって機能的価値だけで判断されて終わりです。
そうやって個人の情報発信者はまず埋もれていきます。
なぜなら結局は「自分も今日からセブンイレブン始めてみました」と何も変わらないから。
選ばれる理由がないから人気も出ないし、収益も思うように伸びません。
「悩みを解決する方法はコレコレです。終わり。」だと味気がないんですよ。
ここで差別化をもたらすのがベネフィットを見せるという視点です。
ベネフィットを見せることで人がついてくるような情報発信に近づいていきます。
その悩みを解決したらこうなれる、とか。
その悩みを解決しないとこうなる、とか。
その先にある未来を想像させる。
いわばそのファンタジーを満たすために話に耳を傾けるわけです。
なぜなら悩んでいるのは「ソレ」が欲しいから。
- じゃあそれを実体験とかストーリーとかで想像させてあげれば?
- 読み手が体験できるような形に落とし込めれば?
それがライバルを蹴散らして圧倒的ポジションを獲得する要素になるんですよ。
お役立ちコンテンツ、悩み解決コンテンツを淡々と投稿し続けてもイマイチ人気が出ないとか、他と一緒になって埋もれてしまうのは「夢を見せられていないから」じゃないかなと。
いわば、よくあるようなどこにでもあるアトラクションが並べられた「つまらないテーマパーク」になってしまっている。
これは僕の事例になりますけど、「読み手がこれから目標を達成していって得られる未来のストーリー」を僕の視点から伝えただけでコンテンツが売れたこととかあります。
もちろん写真とかストーリーを使ってリアリティたっぷりに伝えました。
すると「らいあんさんみたいになりたいです!」と言って講座に参加してくれたんですね。
別に顔も合わせたこともない。
なんならインターネット上で文章を通じたやり取りしか交わしていない。
そんな相手でもファンになってくれます。
それだけの力が物語にはあります。
物語というとアレですね。
「読み手が求めているファンタジーを間接的に見せる」という視点でしょうか。
ダイエットを決意した人はなりたい自分の理想像があって、そのために行動を起こすわけです。
- 女性であればステキな彼氏に「なんだか最近、キレイになった?」と言われてその夜に相手から「ゴメン、もう可愛すぎて我慢できない…」と押し倒される未来を夢見ているのかもしれません。
- 男性であれば、男としての魅力を磨いて高嶺の花みたいな女性からアプローチされて、美女とのデートを体験するという未来を想像してニヤニヤしているのかもしれません。
- もしくは体を鍛えて強い男になって、大切な人をいざという時に守れるような自分でいたいという「男の誇り」のために鍛えているのかもしれません。
どれにも共通しているのは「なりたい理想の自分」のためにコンテンツを買ったり情報を買ったり、サービスを受けたりしているということです。
間違っても「商品が欲しくて買っているわけではない」という点が極めて重要。ここを間違えると売れない貧乏セールスマンになります。
何度も言いますが「夢を見せる」というのはあくまで相手が求めている「夢」を見せるということ。
妄想していること、想像するだけでニヤニヤするようなこと。
そういうファンタジーを見せられるようになれば、他の競合なんか一切ガン無視して「あなたにお願いしたい」と言ってくれるようになります。
テーマパークのビジネス戦略からは学べるものがめちゃくちゃ多いです。
テーマパークをV字回復に導いたマーケター、森岡毅さんのインタビューがすごい勉強になりました。
「なぜ、テーマパークのマーケティングが成功したのか?」という質問に対しての回答がかなり勉強になります。
いちばん大きいのは、リニューアルで提示した新しい遊園地が皆さんの「本能」に刺さったことでしょう。
人が集客施設に行く一番の大きな理由は「幸福感」に浸りたいからです。
西武園で幸福感をもたらす切り口として、我々が打ち出したのは“良きムラ社会”でした。ーーーー省略ーーーーー
要は、幸福感を最大限に感じてもらうことが、戦略の「重心」にありました。そのための戦術が記号化された「昭和」という設定になります。
森岡毅
彼のマーケティングからはいわゆる僕たち情報発信者が取り入れてもそのまま応用できるような「人間の本質」からのアプローチがたくさん含まれています。
ぜひ、彼の本を読んでみるとWEBマーケティングのアイデアの視野もグッと広がるんじゃないでしょうか。
儲けるアイデアも生まれて、ひとり勝ちするあなただけの戦略を発見できるかもしれませんよ。
では、長くなりましたが。