あなたはこんな逸話をご存知でしょうか?
・・・
男が歩いているとたまたま道端の草むらにチョウのサナギを見つけた。
よく見るとサナギは、殻を破って外に出てこようとしている真っ最中。
男は、「サナギが蝶になる瞬間を見てみたい」という単純な好奇心から、そのプロセスを興味深そうにじっと観察していました。
それから10分、20分、30分…。
一向にサナギは殻を破ることができません。
モゾモゾと動いて一生懸命にもがいてはいるようだ。
けれどなかなかどうしてモヤモヤする。
それから1時間が経過した頃、男はサナギが可哀想に思えてきました。
最初は好奇心で観察していましたが、この頃には「手助けをしてあげたい」というやさしい気持ちに変わっていました。
そして、男が何をしたかというと、ハサミで殻を切ったのです。
すると、サナギは殻から簡単に出ることが出来たようで。
男はホッとしました。
…しかし、何か妙でした。
どうにも様子が変なのです。
というのも、殻から出てチョウになるはずだったそのサナギの羽はグシャグシャで縮んでいる。
そして胴体は異様にブクブクと膨れ上がっており気味の悪い色をしていました。
その姿はとても美しいチョウとは言えない。
もはやサナギとすら言えませんでした。
もちろん、そんな状態で羽ばたくことなどできるはずもない。
その、サナギでもチョウでもない奇妙な生き物は、ゆっくりと、テクテクと、その場から歩いて去って行こうとしているだけでした。
男に悪気はありませんでした。
男はただ、サナギの手助けをしてあげたかっただけです。
しかし彼の行為は、サナギがチョウに成長する事を阻害しただけに過ぎませんでした。
男が見ていて可哀想だと思ったサナギのもがく姿は、サナギにとっては、必要なプロセスだったのです。
もがいて、もがいて。
そして殻から出るというプロセスが、サナギが蝶になるための必要不可欠な事だったのです。
それは、サナギにとっては辛く、大変な作業だったかもしれません。
ですが、サナギにはそれが必要だったのです。
わずかな殻の隙間からどうやって這い出るのか。
何をすれば抜け出すことができるのか。
「ひたすらもがく」という行為を経た先にある
「胴体から養分を羽に持っていく」という
“答え”
が必要だったのです。
胴体の養分を羽に持って行く事で胴体を小さくし、さらに羽を広げることによってはじめて殻から出ることができる。
そうしてようやく羽ばたけるようになるのです。
「もがく」という作業はとても辛くて大変。
しかし最も大切な作業だ
という話です。
多くの人は、この「もがく」段階でチャレンジをやめてしまいます。
何かのスキルをマスターしようとした瞬間。
目標を見つけてチャレンジをはじめようとした瞬間。
その瞬間は目に炎が宿り情熱で一杯。
だけれど、最初のもがく作業が凄く地味で、辛くて、大変。
…だからほとどの人はすぐにやめてしまいます。
しかし、本当にわかってほしいのは、その地味で辛くて大変なプロセス自体が、チャレンジを達成するために必要不可欠なステップだということです。
過去、自分と交わした目標や約束を果たせていないものがあるとすれば。
それは
「もがく」という作業が足りなかった
か、あるいは
「もがき方」が間違っていた
かのいずれかだと思います。
今、あなたが持っている目標はあなたにとってかつてないほどのチャレンジであるのならば。
それは決して楽して手に入れる事は決してできません。
チャレンジをはじめたとき、
「辛い」「苦しい」「もうやめたい」
と思う瞬間は必ず訪れます。
が、その瞬間が来たら同時にこうも思ってください。
「チャンスタイムがきた!」
「It’s show time!!」
と。
ゾクっとするだろう?
本能がうずくだろう?
チケットを握り、ゲートをくぐれ
灼熱への招待
ここじゃすべてがLIVE
見たこともない自分に会える。
傷だらけの腕を高くふり上げて
反省も弁解も受け付けられない
悔いのない時間が流れて
濡れたシャツ光る It’s showtime!B’z – It’s Show time!